TOEFL iBTの形式が今年の7月に変更になり、幾つかの変更点があります。本記事では、変更点の説明とそれに基づく対策方法について考察しようと思います。
最初の変更点は、ダミー問題の撤廃です。TOEFLでは今までリーディングがリスニングセクションのどちらかにダミー問題が仕掛けられていました。ダミー問題とは、解いてもスコアに反映されない試験問題を指します。7月以降はこのダミー問題が無くなり、解いた問題は全てスコアに反映されるようになります。また、今まで54〜72分あったリーディングセクションでの試験時間、41〜57分あったリスニングセクションでの試験時間が固定化されることになり、それぞれ35分、36分と変更されました。試験時間が大幅に短くなったことで、より短時間の集中力が求められるようになります。
変更点の二つ目は、リーディングセクションの問題数です。7月以前は、10問で構成されている大問を3つ〜4つ解く必要がありました。大問あたりの問題数は以前と変わらないのですが、大問が3つ〜4つから2つに減少しました。今までは30問〜40問解く必要があったのが、20問に変わりました。それに伴い、54〜72分間あったリーディングセクションの試験時間が35分になります。問題数の減少は受験者の負担軽減になるものの、一問がスコアに与える比重が大きくなるため、一つ一つの問題をこれまで以上に慎重に解いていく必要があります。
さらに、ライティングの問題形式も大きく変わりました。今までは、Integrated writing とIndependent writingの二種類のライティングで構成されていたセクションでした。Integrated writingについては今まで通り実施されるものの、Independent writingは廃止され、Academic Discussion Taskという新しい形式のライティングに変更されました。Academic Discussion Taskでは問題文、教授の質問、他の生徒の意見を聞き、参考にしながら自分の主張を述べるというものになります。Independent writingは30分で書き上げるタスクだったのですが、Academic Discussion Taskは10分で記述する必要があり、素早く的確に質問に回答することが求められます。これにより、ライティングセクションの試験時間も大幅に減少しました。
最後に、各セクションの試験時間が短縮されたことで、今までリスニングセクションとスピーキングセクションの間に設けられていた10分の休憩時間が無くなることになりました。全体で見ると試験時間が約一時間短縮することになり、負担が軽減されたようにも思えますが、休憩時間が無くなったことで、受験者はペース配分を考慮しながら受験に臨まなくてはいけないようになりました。
試験対策としては、新形式のライティングタスクに慣れる必要があります。自分の主張、論拠、具体例を示すという意味ではあまり変わりはありませんが、短い時間で論を形成する必要があります。また、試験時間にも変更があるため、普段の練習時から時間内に問題を解ききれるようにすると、スコアアップが見込めます。
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